元エリート商社マンが青ざめた…定年後、妻と娘から言い渡された「ヤバすぎる要求」

人口の3人に1人が高齢者となる日本。それに伴い65歳以上の単身世帯――「おひとり様」も今後ますます増えていくというが、おひとり様で老後を快適に暮らすための社会システムが、完璧に整っているとは言い難い。

例えば手術を受けたくても身内のサインがなければその治療が叶わなかったり、老人ホームを求めても身元引受人がいなければ入所すらできない。身寄りが居ない、頼る人がいない…そんな老後の心細さを解決するべくサポートを続ける、司法書士の太田垣章子さんの元へ、「困った事情」を抱えた相談者がやってきた。

女手ひとつで育った

戦前生まれの橋本誠一さん(仮名・82歳)は、終戦を5歳という多感な時期に迎えます。父親を戦争で亡くし、母親は長男の誠一さん含め4人の子どもを女手ひとつで育ててくれました。

当時の女性にとっても、それは決して容易いことではなく、寝ている姿を見たことがないくらい一日中働いていたといいます。だからこそ誠一さんは、『長男の自分が頑張ってお母さんを助けるんだ』という思いが強かったのでしょう。

少しでも早く家計を助けるため、高校を卒業したらすぐに働くつもりだった誠一さん。ところが母親から大学進学を勧められます。

というのも負けん気の強い誠一さんは、学業ではトップクラス。そのまま進学しないのはもったいないと、母親の兄が学費を負担することを申し出てくれました。

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とはいえ、あと数年も母親に苦労をかけるわけにはいかない…。そう悩んだ誠一さんの進学への背中を押したのは「大学卒業した方が、生涯賃金が高い。それでお母さんを助けてやってくれ」という叔父さんの言葉でした。

元来の負けん気の上、叔父さんからの経済支援を受けているということも加わって、誠一さんは東京大学に合格。その後も学業に励み最優秀の成績を収めます。

「遊んでいる学生が馬鹿に見えた。帝国大学以外は、親の金で遊ぶ学生が行くところで、大学じゃない。俺は人の何倍も努力したんだ」

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