妻に先立たれ、娘に絶縁され…老後に「すべてを失った」元エリート商社マンの「悲しき末路」

人口の3人に1人が高齢者となる日本。それに伴い65歳以上の単身世帯――「おひとり様」も今後ますます増えていくというが、おひとり様で老後を快適に暮らすための社会システムが、完璧に整っているとは言い難い。

前編記事『元エリート商社マンが青ざめた…定年後、妻と娘から言い渡された「ヤバすぎる要求」』で紹介した橋本誠一さん(仮名・82歳)もそんな老後の困難を抱えたひとりだった。

定年後、妻の順子さんと悠々自適なシニアライフを夢見ていた誠一さん。だが、妻から突然の癌の告白を受け、その1ヵ月後妻はあえなく他界。サラリーマン時代の「上から目線」が抜けきれず、それに耐えられなくなった娘からは絶縁状を叩きつけられ、家事サービスの人たちとも折り合いがつかず、ひとりぼっちになってしまったのだという。

『身元保証人』という壁

家に人が入ると、誠一さんはどうしても順子さんと比べてしまうし小言もでてしまいます。担当者が変わってしまうこともストレスになるし、自分で掃除もできなければ大きな立派なお屋敷も苦痛な箱になってしまいました。

そこで高級老人ホームに入所しようと決意。いろいろと調べているうちに、大きな高い壁を感じたのです。

それはこの大きな家と『身元保証人』という存在でした。

まず家の売却をしようにも、家中の荷物を片付けていかねばなりません。売れるタイミングによっては、いったん賃貸物件で仮住まいをした上で老人ホームに入所するのが一般的ですが、70歳を超えた誠一さんに誰も部屋を貸してくれません。

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潤沢な資産があっても、お身内の緊急連絡先がないと貸せない、そう冷たく言われてしまったのです。エリートで社会的地位も高かった誠一さんにとって、賃貸物件が借りられないだなんて信じられませんでしたが、何件仲介業者に連絡しても回答は同じでした。

そうなると先に老人ホームに入所するしかありません。しかしここでも同じ問題が立ちはだかります。

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