現在、バイオリニストとしてコンサートやTV出演に引っ張りだこ。2つの大学で教鞭を執り、朝の情報番組のレギュラーコメンテーターを務めるなど、20代にして多方面で活躍する廣津留すみれさん。既存の枠にとらわれないその働き方、生き方のベースとなったのは、幼児期から母と実践していた家庭学習だったという。

大分という地方に生まれ育ち、小学校から高校まで公立校に通ったすみれさんは、海外留学したこともなければ、塾に通ったことも模試さえ受けたこともないままにハーバード大学に現役合格&卒業。ハーバードの面接も自宅の部屋からオンライン受験したのだという。どのようにしてその価値観や能力は育まれたのか、母の真理さんと語り合ってもらった。

ハーバードの卒業式にて 写真提供/廣津留真理
廣津留 真理(ひろつるまり)
ディリーゴ英語教室主宰/株式会社Dirigo代表取締役/一般社団法人Summer in JAPAN代表理事兼CEO。早稲田大学卒業。英語指導歴30年。大分の公立小中高から塾なしで米国ハーバード大学に現役合格した娘・廣津留すみれの家庭学習指導経験から確立した汎用性のある「ひろつるメソッド」でディリーゴ英語教室を運営し、これまでに数万人を指導、英検や難関大学合格に導く。現役ハーバード生が講師陣のサマースクール Summer in JAPAN(2012~)で多様性重視のグローバル教育を推進し、2014年経済産業省「キャリア教育アワード」奨励賞受賞。著書に、英語経験ゼロの子も1冊で長文読解までできるようになるドリル『英語ぐんぐんニャードリル ひろつるメソッド 最短最速! ゼロから一気に中2終了』 、娘と実践した家庭学習メソッドを公開した『成功する家庭教育 最強の教科書』ほか。https://dirigo-edu.com
 
廣津留すみれ(ひろつるすみれ)
大分市出身のバイオリニスト。12歳で九州交響楽団と共演、高校在学中にNY・カーネギーホールにてソロデビュー。ハーバード大学(学士課程)卒業、ジュリアード音楽院(修士課程)修了後、ニューヨークで音楽コンサルティング会社を起業。高校在学中にイタリアで開かれたIBLA国際音楽コンクールにてグランプリ受賞、翌年全米ツアーに招待される。大学在学中に世界的チェリスト、ヨーヨー・マと共演を果たし、近年ではThe Knightsのメンバーとして録音したギル・シャハムとの最新アルバムがグラミー賞2022にノミネート。テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』金曜レギュラー。成蹊大学客員講師・国際教養大学特任准教授。2022年2月に初のCD『メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲+シャコンヌ』をリリース。著書は『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私が見てきた「新・世界の常識」』ほか。https://sumirehirotsuru.com/
 

子どもに多様な価値観に触れさせるには

廣津留真理(以下、真理):よく「我が子を○○大学に入れるためには」という言葉を耳にします。でも、日本人だからって進路を日本に限定する必要はないのでは。これだけオンラインでも広い世界につながっている今、子どもの可能性をはばたかせるのが、日本である必要は必ずしもないんじゃないかな。私がそう考えるのは、若いときから海外を旅するのが好きで、ずっと外国の人と仕事してきたからかもしれません。

廣津留すみれ(以下、すみれ):我が家では、私が小さい頃からよく海外からのお客さんを招いて食事してたよね。ホームパーティと称して。

多様な人が一堂に会して食事をともにする。外国人でなくとも、いろんな価値観を知ることはできる(写真はイメージです)Photo by iStock

真理:そう、大分の田舎に住んでいるし、かといって留学させるのはお金がかかるし、だったら家を世界中の人が集まる場所にしちゃえばいい、と。おかげですみれは小さい頃、日本の公用語は英語だと思っていたのよね。

すみれ:とはいえ、誰もがそんな風に気軽に外国人と交流の機会を持てるわけではない。ましてや子どもがいきなり日本を脱出して海外に、というのは間違いなくハードルが高いですよね。私としては、多様な価値観に触れる入り口として、YouTubeやSNSを活用するといいと思ってるんだけど、どうかな。

真理:今は小さな子もYouTubeを楽しんでいるものね。すみれ的におすすめのコンテンツは何?