2022.07.31
# スポーツ

帝京高校・前田名誉監督が気づいた「関西出身の選手にあって、関東出身の選手に欠けているもの」

全国制覇3回、甲子園通算51勝(夏30勝、春21勝)――。甲子園の名将として知られ、数多くのプロ野球選手を輩出、初の著書『いいところをどんどん伸ばす 帝京高校・前田流 「伸びしろ」の見つけ方・育て方』も上梓したばかりの帝京高校・前田三夫名誉監督が指摘する、「関西出身の選手にあって、関東出身の選手に欠けているもの」とは?

関東の打者はもっと積極的にいくべきだ

高校野球に長く携わってきて最も学んだことと言えば、「地域によって選手の気質が違うこと」です。

練習試合で全国各地の高校にお邪魔したことを通じて、そのことを学び取ることができました。これは東京近郊の高校だけで練習試合をしていたら、絶対に気がつかないことでした。

高校野球には、各地域特有の文化があり、その地域ごとに野球観も違います。それを甲子園で観るのも、高校野球の魅力のひとつです。

 

それでは、私たち東京はどうでしょう。実は東京だけでなく、関東の学校というのは、たしかに野球が洗練された部分がある。それは否定しません。けれども、勝負どころで「弱さ」が出る。この弱さというのは、イコール「ひるむ」ことなのです。

たとえば同点のまま9回二死満塁の場面を迎えたとします。このとき、相手バッテリーは、早めの勝負をしようと初球からストレートのストライクを投げ込んでくる傾向が高い。そこで、打者が「初球から積極的にいこう」と腹をくくれるかどうかが重要となってくるのです。

けれども、「初球はタイミングを計るために見逃して、2球目から勝負にいこう」と考えていることが関東の打者には多い。すると、初球の甘いストレートを見逃すと、2球目に同じ高さから変化球を投げられて空振り、3球目はズバッと再びストレートを投げられて3球三振という結果に終わることも珍しくない。

つまり、「初球から積極的に振りに行けるかどうか」が重要だとした場合、「初球を打って凡退したらどうしよう」と躊躇してひるむのが関東の学校には意外と多いというわけです。

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