2022.07.16
# ライフ

エサをもらえず、餓死していく…日本人が知らない「家畜の虐待死」の残酷な現実

なぜ、起訴されないのだろうか?

横行する家畜への虐待

ペットブームで犬や猫を家族同然に思う人が増えている。一方で安易にペットを飼い始めた結果、飼育できず捨てたり、飼育放棄(ネグレクト)するケースも後を絶たない。

そうした背景もあって、これまでにも動物愛護管理法の改正が行われ、ブリーダーやペットショップ等の業者に対する規制が強化されるとともに、動物虐待に対する罰則も強化されてきた。

現在、同法44条1項は、「愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する」と規定する。また同2項は、みだりに給餌もしくは給水をやめるなどして愛護動物を衰弱させること等についても、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処すると規定している。

同法に「愛護」の文言もあるのでペットを対象にしているとの誤解も多いが、この規定は畜産動物(家畜)にも適用される。罰則が適用される愛護動物として「牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる」が指定されている。

豚をはじめとした畜産動物も動物愛護法の保護対象となっている[Photo by iStock]
 

しかし、牛、豚、鶏などの家畜に対するこうした虐待は、過去にもたびたび報告されてきた。病気になった豚を処分するために、悲鳴を上げてもがき苦しむなか首にロープをくくってリフトでつるし上げて殺していたケースや、病気で弱った鶏を生きたまま火の中に放り込んだ事件も明らかになっている。

家畜はそもそも食用等に飼育して殺すものであるが、みだりに殺したり、傷つけることは犯罪に当たる。餌や水を与えないネグレクトも同様だ。

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