2022.07.16
# ライフ

エサをもらえず、餓死していく…日本人が知らない「家畜の虐待死」の残酷な現実

なぜ、起訴されないのだろうか?
細川 幸一 プロフィール

「違法であるが諸事情を考慮」とはどういうことであろうか。岡田氏によれば、「証拠はそろっているのに、これまで畜産動物への虐待に対する告発で、起訴されたものはない」という。

2020年には和歌山県産のブランド鶏肉「紀州うめどり」を育てる有田養鶏農業協同組合(同県有田川町)が経営破綻し、約14万羽の鶏がネグレクトで餓死しているが、この時も不起訴処分になっている(その後16万羽と判明)。現場は惨憺たる状況であった。

「紀州うめどり」餓死の惨憺たる現場(提供:アニマルライツセンター)

ネグレクトによる餓死は明らかに虐待だろう。そこに考慮すべき事情などあるのだろか。

 

なぜ起訴されないのか?

ペットと畜産動物は扱いが違うのだろうか。前出の岡田氏によれば、愛媛の事件について検察は「畜産動物だからではない」と言っているが、ペットを扱うブリーダーが犬や猫で同様なネグレクトを行ったら、現在の動物愛護の世論に押されて、検察は不起訴処分では済まさないだろう。

毎日のように畜産動物の「いのち」をいただいている消費者が、「いつかは殺すのだから仕方ない」と考えているから、検察も動かないということであろうか。

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