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農業を始めて1年半、俳優・工藤阿須加が体当たりで伝える「農業の今と未来」
2022.07.13

すぐ農家が育つわけじゃない、だからこそ今

農業を始めて1年半、俳優・工藤阿須加が体当たりで伝える「農業の今と未来」

俳優業の傍ら、山梨県の畑で農業に挑戦している工藤阿須加さん。役者として成長著しい今、なぜ新しい行動を起こしたのでしょうか? 農業にかける情熱と、思い描いている将来像について聞きました。

工藤阿須加(くどう・あすか)
1991年埼玉県生まれ。2012年ドラマ『理想の息子』で俳優デビュー。2013年NHK大河ドラマ『八重の桜』では主人公の弟を演じ、注目を集める。2015年には第24回日本映画批評家大賞で新人男優賞受賞。日本テレビ系の番組『有吉ゼミ』では「工藤阿須加 楽しい農園生活」のコーナーで野菜作りの様子を体当たりでレポートしている。現在フジテレビ系列で放送中のドラマ『テッパチ!』に出演。

今、動かないと間に合わない。
コロナ禍で始めた農業

コロナ禍でベランダ菜園を始めたり、コミュニティ農園で野菜作りに挑戦したり、“食べものを作る”ことに興味を持ち始めた人も多いかもしれない。そんな中、俳優の工藤阿須加さんは2021年、山梨県北杜市にある農家の門を叩き、研修生として本格的に農業を学び始めた。現在は農園の1区画を持たせてもらい、年間15種類ほどの野菜を栽培、「阿須加農園」の屋号で販売している。

食への興味は幼い頃から漠然と持っていた。

「父がプロ野球選手ということで、母は食事に人一倍気を遣っていました。思い出すのは常に家に漂っていた出汁の香り。大人になって初めて、粉末やパックタイプの出汁があるんだと知ったくらいで。毎日食べるものは体を作る基本的なもの。だからこそきちんと考えて選ばないといけないということを生活の中で学んでいたんだと思います」

食や農業について関心を持ったのは自然なことだった。大学は東京農業大学に進学。就農という進路も真剣に考えていた。そんな中、役者の道を選んだのは、「誰かのきっかけになりたい」という思いからだった。

「小さい頃から、何か壁にぶち当たった時に必ず誰かが手を差し伸べてくれました。小学生から続けていたテニスを怪我のために高校で諦めなくちゃいけなくなったときもそう。家族や先生、友人の助けがなければ、今の自分はなかった。自分もそんなふうに誰かに手を差し伸べられる人間でありたいし、自分が発信したことで一瞬でも誰かの人生が明るくなれば、そんな嬉しいことはない。それができるのが役者なのかなと思って」

が、農業の道を諦めたわけではなかった。

トラクターの運転にも慣れてきた。現在は北海道原産のじゃがいも「さやあかね」の栽培に挑戦中。種芋を植える間隔を変えるなど、実験を重ねている。
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