安倍元首相銃撃事件の一因は、「リベラル」が展開した異常すぎる言論空間にもある

「反安倍」を煽り続けたマスコミの罪
朝香 豊 プロフィール

「反安倍こそ正義」と言わんばかりに

公正な立場から安倍総理の政策に対する疑問を展開するのは、マスコミの本来やるべき仕事である。だが、実際にはそうしたフェアな批判はほとんどなかったと言ってよいだろう。

例えば、ずっと「疑惑」として引っ張られた加計学園問題の発端は、朝日新聞による文部科学省文書のスクープ記事だったが、これがとんでもないデタラメであったことは、いまだに国民の大半が知らないままである。

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「新学部『総理の意向』 加計学園計画 文科省に記録文書」との記事は、2017年5月17日の朝日新聞の一面トップを飾った。

朝日新聞が報道の根拠とした文科省の文書には、「『国家戦略特区諮問会議決定』という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか」との文言が書かれていたのだが、朝日はこの部分を完全に無視して報道した。

 

記事には文書の写真も掲載されていたが、この重要な文言が書かれた部分にはなぜか黒い影がかけられて、判読しにくい状態にさせられていた。

実際には総理からの指示はないのだが、「国家戦略特区諮問会議決定」という形にすれば総理からの指示があったように見えるから、そうしようというのがその文書が意図するところだ。

この件については自民党側からだけでなく、日本維新の会の足立康史衆院議員などからも「朝日の捏造」との批判が行われた。

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