2022.07.14
# 企業・経営

「令和の上司」が成功するために、まっさきに捨てるべき「5つの固定観念」

働きがいを育む組織へ

社員の早期離職防止や生産性向上、業績低迷の打破やイノベーションの創出を目指して、「働きがい」に対する注目度が高まっている。人的資本経営が求められるなか、社員のエンゲージメントサーベイを実施したり、経営幹部層の評価をする際に、その幹部が担当する部署社員の働きがいのデータを取り入れる企業も出てきた。

官民あげて推進してきた働き方改革は、「働きやすさ」ばかりを重視していることを問題視し、本来取り組むべきは「働きがいの向上」であることを一貫して主張してきた(株)FeelWorks代表の前川孝雄氏は、この潮流を歓迎しつつも、懸念すべき事態も起こってきていると指摘する。

〔PHOTO〕iStock
 

「社員の働きがい」を重視し始めた企業

日本は、世界的にも働く人たちの仕事満足度が極端に低いと言われる。長時間労働や転勤・出張などをともなう働き方が原因とみなされ、ここ10年ほど官民あげて働き方改革が推進されてきた。法規制もなされ、長時間労働の是正や休暇取得の促進がおこなわれ、在宅勤務などの柔軟な働き方も広がってきた。

少子高齢化が進むなかで労働力人口を確保するため、育児や介護や病気治療と仕事が両立できるようにする必然が高まってきたことも影響している。ワークライフバランスという言葉も一般化した。いわば、国をあげて「働きやすさ改革」に取り組んできたといえる。

長年、企業内人材育成支援を手掛ける(株)FeelWorksを営む私は、多様な人たちが意欲を持って働けるようにするためには、こうした働きやすい環境整備は重要だが、それは本質ではないと訴え続けてきた。

働く人たちにとって、「働きやすい環境」はあくまで衛生要因であり、労働に「動機づけ」をするためには、「働きがい」を高める取り組みが必要である。働く人たちの仕事満足度が低い本当の理由は、働きやすさが不足していることよりも、働きがいを感じられないことなのである。

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