1999年にパニック障害を発症した、シンガーソングライターの円広志さん。パニック障害は突然理由もなく、動悸やめまい、窒息感、手足の震えといったパニック発作を起こす精神疾患だが、検査だけでは原因がわからず、診断がつくまでに時間がかかることも多いという。パニック障害と20年以上の付き合いになるという円さんに、症状との向き合い方について、時事YouTuberのたかまつななさんが聞いた。

(取材:たかまつなな、編集協力:塚田智恵美)

たかまつななさん(左)と円広志さん

※本記事はたかまつななさんのYouTubeチャンネル「たかまつななチャンネル」で配信された動画の内容を記事化したものです。

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「まっすぐの道路が怖い」ある日決壊した不安感

——ご自身がパニック障害だとわかったのはいつ頃ですか?

円:本格的におかしいと思い始めたのは、40代の前半くらいかな。30代の後半から、それらしい症状はあったんですよ。疲れが溜まっているときに運転すると、トンネルがちょっと怖いとか。そうした症状がある日突然、許容量を超えて、ダムが決壊するみたいにばーっと溢れてしまった。

——当時はものすごくお忙しい生活をされていたんですよね?

円:そうなんですよ。仕事も忙しかったけれど、遊びもよくやったんです。夜、寝ないで遊ぶんですよ。朝7時からテレビ局に行かなきゃいけない。なのに5時までワイワイ飲みながら喋って「寝ないで行こう。1時間の生放送だからなんとかなるやろう」みたいな勢いだったんですよね。

芸能界なんて、忙しいほうが嬉しいじゃないですか。仕事をして寝ないで遊ぶことで「自分は売れている」と錯覚する。変な勘違いをして、無理がたたったんでしょうね

——生活にはどのような支障が出たのですか?

円:まずは、夕方になると怖いんです。

——夕方になるだけで? なぜでしょうか。

円:それがわからないの。夕暮れどきは寂しいってよく言うじゃない。普通の人が1か2くらい感じる不安を、僕は10くらい感じてしまうんですよ。夕暮れになると怖くて、毎日泣いていました。