2022.07.20

「ボブ・サップやシュルトも小学生が金玉蹴れば倒れる」一橋卒の空手家が“金的アリ”の格闘技を作ったワケ

小林 空 プロフィール

「金的判定」専門の審判が4人

浜井氏が、安全性を高めるために力を入れたものとしてもう一つあげたのが、極真護身空手道の独自ルールだ。基本は有効打が決まった際に入るポイントかKOによって勝敗がきまる、ポイント&ノックダウン方式となっている。

「頭突き、肘打ち以外の顔面・金的へのあらゆる攻撃が有効です。顔面への打撃1ポイント、金的は2ポイント、4ポイント先取で一本勝ちです。また、ダメージの蓄積を考慮して、ノックダウンは3秒までです。相手が3秒以内に立ち上がった場合は2ポイント入ります。3秒以上倒した場合一本勝ちです。本戦2分で試合が終わらなかった場合には延長2分、最終延長1分最大で5分間戦います」

その他、4月29日の大会では、選手カテゴリーは無差別だったものの、グローブサイズによるハンデが設けられた。また、完全に何でもありではなくタックル、寝技、絞技、関節技 倒れている相手への蹴り、噛みつきは反則となっている。

「タックル・寝技・絞技・関節技は一対一の戦いになりやすく、複数の敵から身を守りにくい。倒れている相手へ踏み付けやサッカーボールキックなどの攻撃はコントロールが難しく危険。かつ相手が2、3人いたときに足を取られてしまえば、袋叩きになり勝てない。これらの観点から反則技を選びました」

急所に当たれば一瞬で決着がつく実戦のような緊張感がある。かつダメージを最小限にとどめ安全に試合を進める。そして護身術としての理念を守るため、現在のルールになったのだという。特に金的への攻撃は重要で、大会では独自の審判制度が設けられた。

 

「股の間は見づらい上に、殴ったりけったりしても音がしないときがあるので金的が入ったかどうかがわかりづらい。ですから、5人の審判に加えて金的専門の審判4人、合計9人の審判で試合に臨みました。それでも試合を見直すと、金的への有効打が見逃されてしまっていることがあります。今後の課題です。選手の側もまだ金的のエキスパートはいません。当たりやすくなるような仕掛けができる選手が現れる、試合がもっと面白くなるでしょうね」

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