2022.07.23
# ライフ

51歳会社員男性を待ち受ける「年金の落とし穴」…知らないと損する「繰り下げ受給のワナ」

年金をいつからいくら受け取れるのかを知らずに、「なんとなく不安」という人が少なくありません。まだ老後まで20年、30年と時間がある方であればまだしも50代にもなってこの状態では、長い老後は生き残れません。

ファイナンシャルプランナーとしてお客様のライフプラン相談をお受けする筆者の元におとずれた安田さんは51歳の会社員、ご相談日には指定した「ねんきん定期便」をお持ちいただきました。ねんきん定期便は、老後の計画を立てる際に最も重要な情報源です。

<【前編】知らないと損する…51歳男性が陥った、老後の資産状況を左右する「年金の勘違い」>に引き続き、安田さんの「ねんきん定期便」の情報を紐解きながら、老後の資産状況について解説します。

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情報を読み解く際は注意が必要

さて安田さんのねんきん定期便には、65歳からの年金見込額が老齢基礎年金750,000円、老齢厚生年金1,120,000円、合計1,870,000円との記載があります。安田さんは、この金額をこのまま将来の年金額として老後の生活設計をして良いのでしょうか?

お話を伺っていくと、安田さんの会社は、55歳で役職定年となり給与が45万円ほどになることが見込まれているそうです。すると、65歳からの年金額はねんきん定期便記載の数字から幾分減額されることが予測されます。老齢厚生年金は、平均標準報酬月額x5.481÷1000x厚生年金加入月数で求められます。平均標準報酬月額は、厚生年金加入期間の平均を指し、インフレ等によりお金の価値が変わった場合はそれぞれ再評価率をかけて調整するためそれほど単純ではないのですが、役職定年が年金額にどれほど影響するのかを理解するためにざっくりと計算してみます。

前述の通り厚生年金の等級上限は月65万円です。安田さんの現在の給与はそれより多いのですが、給与45万円になった時の影響について考える場合は、標準報酬月額が20万円(65万円から45万円)減額したと考えます。60歳までの5年間についての減額なので、20万円x5.481÷1000x60ヶ月≒66,000円となり、現在記載の年金額から見込まれる減少分を計算できます。つまり安田さんの年金見込み額は、187万円ではなく180.4万円となります。

50歳以上に届くねんきん定期便は、役職定年や出向などによる年収の変化を織り込まず、60歳まで年収が同額で続く(ただし老齢厚生年金の計算に反映される標準報酬月額には上限あり)仮定で計算しているため、情報を読み解く際は注意が必要です。

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