2022.07.26
# 政治政策

「最大の指南役・安倍」を失った岸田が大焦りで「俺は中曽根を目指す」

一体誰に話を通せばいいのか

参院選の応援演説中に銃撃され死去した安倍晋三元首相は、自民党最大派閥の力を源泉にしながら、保守政治家の代表格として熱狂的なファンを獲得してきた。国政選挙6連勝という民意を得ながら史上最長の長期政権を築いた。

7月11日には最高位勲章の授与が決まったが、首相退任後もキングメーカーとして強い影響力を持っていただけに、自民党内の動揺は簡単には収まりそうもない。「安倍ロス」後の政界はどのような進路をたどるのだろうか。

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「保守派のスターが突然いなくなったことの衝撃は計り知れない。岸田文雄首相がリベラル色を出していくようになれば、我々は断固として戦わなければならないだろう」

安倍氏の急逝を受けて、最大派閥「安倍派」の幹部は政府・自民党の路線転換をこう牽制する。

もともと岸田首相は自民党リベラル系の代表格であり、保守系議員との温度差が知られてきた。昨年秋の岸田政権発足後、中国や韓国、歴史認識などをめぐり保守派の不満は高まる一方だったが、その「防波堤」役となってきたのは他ならぬ安倍氏だった。

 

保守系議員の声を代弁する形で派閥会合や講演での発言をエスカレートさせる一方、岸田首相には度々個別にアドバイスを送ってきた。安定的な政権運営を目指す岸田首相にとって最大の指南役だったことは間違いない。

首相官邸と自民党をつなぐ接着剤である存在を失い、岸田氏サイドには焦りも見える。最大派閥を安倍氏のようにまとめる有力議員は見当たらず、保守系議員からの「盾」となる存在もいないからだ。「これからは一体、誰に話を通せばスムーズに行くのかわからなくなった」(政府関係者)との声も漏れる。

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