コンピュータサイエンスで日本の立ち遅れ著しい
上で見たのは、総合だが、専門分野別に見るとどうか?これは、「QS World University Rankings by Subject 2022」によって見ることができる。
以下では、「コンピュータサイエンスおよび情報システム」について見てみよう。
この分野で世界の100位以内に入る大学は、日本には2校しかない(東大45位、東工大100位)。上で見た「総合」の場合に比べて数が減るだけでなく、順位も低下する。GDPでのシェアに比べると、3分の1でしかない。
日本は、デジタル化で立ち遅れが目立つといわれる。それは、政府や企業の活動でデジタル技術の利用が進んでいないということだ。そうした実務面だけでなく、教育・研究においても、日本がデジタル化に著しく立ち遅れていることが分かる。
アメリカは、この分野で世界100位以内に入る大学が30校もある。「総合」の場合より校数が増える。つまり、アメリカの大学力は、一般的に見ても強いが、とりわけコンピュータサイエンスという最先端分野において強いことが分かる。
韓国は5校、中国は6校だ。韓国・中国では総合の場合に比べれば数は減るが、それでも、日本よりずっと多い。
また中国の精華大学が世界第12位、北京大学が24位だ。東京大学が第45位、東工大が第100位であることと比べると、だいぶ水準が高い。韓国の人口は日本の約半分だから、人口比で言えば、韓国は日本の約6倍ということになる。
なお、アジアでは、シンガポール、香港(5校)、シンガポール(2校)などがきわめて高い値になっていることが注目される。