2022.08.05
# 週刊現代

【世界では非常識】襲撃の危険がある「街頭演説」をやめるための「現実的代替案」

再発を防ぐ手立てを講じられるのか

街頭演説はあまりに危険すぎる

安倍晋三元首相の襲撃事件から、まもなく1ヵ月が経とうとしている。事件を受けて、二之湯智国家公安委員長の指示により、警備に関する警察庁の検証チームが動き出している。

来年春には第20回統一地方選挙が待ち受けているが、それまでに事件の再発を防ぐ手立てを講じられるのか。もし本当に人命を大切に思うなら、根本的に選挙のあり方自体を検討する必要があるのではないだろうか。

そもそも欧米の選挙では、日本のような街頭演説を行うことはほとんどない。大規模な講堂や、市民ホール、スタジアムなどに有権者を集めて演説を行うほうが一般的だ。聴衆に拳銃やナイフなどを持っている人がいる可能性もあるため、当然、建物の入り口では入念なセキュリティチェックが行われている。治安が日本よりも良いとは言えない国々では、何らかの事件が起きることを考慮して、街頭演説を実施していないのだ。

Photo by iStock
 

一方、日本は「治安が良い国」という神話があったため、襲撃される可能性は極めて低いという前提で街頭演説が実施されてきた。だが筆者は、今後は同じような選挙活動は難しくなるのではないか、と考えている。

今回の事件で逮捕された山上徹也容疑者は(1)事件で使用した銃はネット動画を参考に製造した手製のもので、(2)火薬もネットで材料を購入して自作した旨の供述をしている。(1)と(2)の供述を踏まえると、その気になれば誰でも似た拳銃を製造できるという事実が見えてくる。

しかも、現代ではテクノロジーも一層進展しており、デジタルデータから様々な物体を簡単に製造できる「3Dプリンター」を活用して、自宅で銃を作ることもできてしまう。さらに、空中を自由自在に飛行可能な「ドローン」も市販されているので、素人が爆薬を搭載したミニ・ドローンを用意することも可能な時代が来ている。どれだけ警備を強化しても必ず「穴」は存在するわけで、危険に身を晒して街頭演説を行うことはあまりにリスクが高すぎる。

SPONSORED