実は空洞だらけの地下構造…東京の下水が破裂した時に起こる大惨事

東京の下水が危ない(後編)

文明の象徴である水道設備。東京23区の下水道整備率は世界に誇る100%。しかし台風に見舞われれば、下水管の中を猛烈な速度で水が奔り、都市は破壊される。下水道に潜む災害の影とは......。『激甚化する夏の大雨…荒川大決壊で起こる「首都水没」の悪夢 東京の下水が危ない(前編)』に引き続き紹介する。

23区には「10000個」の「空洞」がある

東京都内の地下空間には、各種ケーブル、道路や地下鉄網などが入り組んでいる。こうした複雑な網の目を縫って水道管が通っているのだが、外からは見えない管のメンテナンスは容易ではない。

近年、下水管の中には温水や洗剤、各種調味料などが流され、硫化水素が発生しやすい状態になっている。

地震が頻発する日本では、硫化水素により劣化した下水道が破損、地下に空洞ができ、時に道路陥没を引き起こす。

 
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東京大学などの研究調査によれば、23区内の空洞の総数は1万ヵ所に及ぶと推測され、そのうち陥没危険性の高い空洞は約15%に上る。正直、都内ではどこの道路が陥没してもおかしくない状況なのだ。

脆弱な地下の構造と、地下街の無秩序な膨張、利便性を優先した開発。そこに地球温暖化による自然災害の激甚化が重なれば、下水道爆発し、地面に穴があく事態は避けられそうもない。

これまでは大丈夫だった」という認識では、重大な事態に直面することになっても何もできないのは明らかだ。

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