コロナ禍の巣ごもり需要を受けて、今は現実を凌ぐようにオンラインゲームの世界は拡張している。国内と北米・欧州・アジア・中南米といった海外主要地域別の市場の動きのほか、モバイルゲーム業界を分析したデータ年鑑『ファミ通モバイルゲーム白書2022』(角川アスキー総合研究所)によると、世界市場は9兆円を突破しており、日本市場も1兆3,060億円と拡大を見せていることがわかる。性別や年齢を問わずにゲーム人口が広がり、そこに出会いのチャンスがあることが推測できる。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは「オンラインゲームがきっかけになる不倫は急増しています。会えないからこそ思いが募り、恋愛に慣れていない人ほどはまり込む傾向があるのです」と語る。彼女は浮気調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。今回山村さんのもとに相談に訪れた、45歳の女性は、元同級生の夫の怪しい行動を確認してほしいと言う。この連載は、調査だけでなく、調査後の依頼者のケアまで行う山村氏が見た、現代家族の肖像でもある。

山村佳子
私立探偵、夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県横浜市で生まれ育つ。フェリス女学院大学在学中から、探偵の仕事を開始。卒業後は化粧品メーカーなどに勤務。2013年に5年間の修行を経て、リッツ横浜探偵社を設立。豊富な調査とカウンセリングを持女性探偵として注目を集める。テレビやWEB連載など様々なメディアで活躍している。
リッツ横浜探偵社:https://ritztantei.com/
山村佳子さん連載「探偵が見た家族の肖像」これまでの記事はこちら
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「部屋に閉じこもってブツブツ話してる」

今回の依頼者は朋美さん(45歳・仮名)です。有名な女子大学の建築関連の学部を卒業後、都市計画会社に勤務しています。見た目からも「仕事がデキる」「責任感が強そう」とわかる真面目なタイプの女性。お子さんは15歳の娘と5歳の息子がいます。
「育児もあるのですが、私の仕事の場合、テレワークが難しくて」とおっしゃっていました。聞けば交渉などを行う部署におり、ハードに仕事をしているそうです。

「相談というのは、夫の様子がおかしいことなのです。夫はコロナ禍を機に、経営していた飲食店を畳みました。そもそも、赤字経営で私のサポートがなければ立ちいかなかったので、店を閉めてくれてホッとしていました。それで家でぶらぶらとしながら仕事を探していたのですが、最近、不審な行動が多くて」

行動の内容は3ヵ月ほど前から部屋に閉じこもって、誰かと話していること。時には数時間以上、ブツブツと言っていることも多いといいます。
「娘は“お父さんがキモい”と寄り付かないし、夫はそんな娘に対して“誰が食わせてやっていると思っているんだ”と怒る。食べさせているのは私なんですけれどね(笑)。部屋にこもるようになってから、3ヵ月、以前と比べて気持ちも荒っぽくなったし、口調も変なんです。武士っぽいというか……それまでボキャブラリーも貧困だったのに、難しい言葉を使い始めたんです。いったい何があったのかと思っています」

夫が閉じこもった部屋からブツブツと声が…Photo by iStock

浮気というと外出が増えるとか、スマホを隠すなどがそのサイン。しかしその兆候は皆無だといいます。

「私はこの連載を読んでいるので、浮気の気配とされるものは一応押さえているんです。そこで、私が会社に行っている間の夫の行動履歴を追いました。直近の1週間、スマホのGPS機能でチェックしたところ、ほとんど家にいる。そして過去1ヵ月間のクレジットカードの明細やレシートなどもチェックしたのですが、怪しいところはない」