創価学会員は選挙についてどう捉え、どんな活動をしているのか?

公明党と創価学会(前編)
公明党の支持母体である創価学会。選挙に際し、実際のところ、学会員はどのような活動を行っているのでしょうか。創価学会元理事長を父に持つ宗教三世のライター・正木伸城さんが、自らの経験をもとに、その実態を描いた前編です。

みなで集まって祈る。公明党について学ぶ。投票依頼をする 

創価学会員以外の人たちが抱く学会に対するイメージのなかに「選挙活動に熱心」というものがある。学会が公明党の支持母体とされ、学会員が電話などを通じて周囲に投票依頼をして回っていることは、一般的にかなり知られている。 

創価学会員は選挙活動のことを「法戦(ほうせん)」と呼ぶ。それはほとんど信仰活動と一体で、ぼく自身も法戦に参画してきた。 

選挙の時節になると、学会活動の多くが政治色の濃いものになっていく。たとえば地域の学会員が集まる「座談会」では、公明党の実績や同党候補者の情報を学び合う時間がしっかり設けられるようになる。

また、一般的な表現でいえば「政治学習会」と呼べるような集まりも開催され、そこでも公明党のことを学ぶ。加えて、そもそも「なぜ政治に関わるのか?」といった法戦の意義について確認し合う場が設けられることもある。

ぼくが初めて体験した法戦もそうだった。

みなで集まって題目(=南無妙法蓮華経)を唱える場所を「拠点」と呼ぶのだけれど、そこで祈りつつ、各自の都合に合わせて創価学会員でない“外部”の友人にアポイントを取ったり、投票依頼をしたりするのが定石だった。さらに、学会の活動家が、それほど信仰に熱心でない学会員や、公明を支持してくれるかが不透明な学会員などに投票依頼をして回るということもした。

拠点の壁には、国政選挙なら「公明党からの立候補者」がいる選挙区の一覧が貼られる。そして、選挙区ごとに投票依頼ができた友人数などを集計していく。それらは「成果」として逐一、組織に共有されもする。 

 

ぼくが選挙活動に積極的に参画するようになるまで 

当初はこれに面食らったぼくだが、先輩から「卒業アルバムを持って来て」と言われたところから状況は変わっていった。前回書いたとおり、ぼくは中学以降を創価の学び舎で過ごした。つまり、小学生時代は一般の学校に通っていたのである。それを知った先輩が「卒アルに名簿が載っているだろう。片っ端から電話をかけて」と言ってきたのだ。 

緊張しっぱなしのなか、恐る恐る友人に電話をした。投票依頼もした。これには、最初は勇気が要った。 

しかし、さまざまな要素がぼくを選挙に駆り立てるようになった。

みなと共に祈りを捧げ、同じ目的に向かって協力し合う心地よさ。ほとんど政治に無知だった自分が、“公明視点”の政治理解とはいえ、政治に明るくなっていくことが実感できた喜び。“外部”の友人に電話で投票依頼をした時に、少数ながら「いいよ」との返事がもらえた時の充実感。選挙に勝利した時の達成感。そして、法戦によって学会のカリスマリーダー・池田大作氏に貢献できたという手応えが感じられることによる歓喜——。 

この時ぼくは、創価学会の思想と選挙活動にさほどの矛盾は感じなかった。だから、気がつけば法戦に楽しさを見いだすようになっていた。 

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