ヘアメイクアップアーティスト、イガリシノブ。美容に詳しくなくても、その名前を聞いたことのある人は多いのでないだろうか。“イガリメイク”“おフェロメイク”が社会現象にもなり、プロデュースするコスメブランド、“WHOMEE”や“BABYMEE”が大ヒット。「情熱大陸」でも取り上げられ、最近では型にはまらないインスタライブやYouTubeなどが世代を超えて支持を集めている。ここ10年、美容業界の第一線で走り続けている彼女はプライベートでは二児の母。自身の知られざる妊活ストーリーを語ってくれた。

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20歳の時に子宮外妊娠で卵管破裂。
また妊娠したいけど、怖かった

第一子の出産は、2015年、36歳のときだった。

「33歳のころ『子どもを産みたい』と決意して、すぐに病院に通い始めました。実は、20歳の時に子宮外妊娠をしたことがあって、片方の卵管が破裂し大量出血をしたことがあったんですね。だからもしも再発したら……と思うと怖くてたまらなかった。そういう懸念もあり、病院と相談して体外受精を選択しました。

さらに、私の性格的な面でも、妊活には“病院という第三者”が介在しているほうが心強かった。例えば、妊活中はパートナーにも健康的な生活を心がけてほしいと思っていたので、病院に通っていれば『お医者さんがお酒はほどほどに、って言ってるよ』とまろやかに伝えられるけど、そうじゃなかったら『お酒、飲まないでよ!(怒)』って直球で言って喧嘩になってしまう。そんなことで妊活に向き合う二人の気持ちをネガティブなものにしたくなくて」

子どもが欲しい。そう強く願っていても、なかなか授からない日々が続いた。

「採卵しても使えなかったり、着床しなかったり、どうしても仕事のスケジュールが調整できなかったり。そんなこんなであっという間に時間だけが過ぎていき、結局3年かかりました。その間は、ものすごく辛かったですよ。『今月もダメだった』って思うたびに落ち込んで。

子どもが大好きなのに、大好きじゃなくなっちゃったみたいなおかしな状態にもなりました。友達の妊娠報告を聞いてもすっごく嬉しいのに、赤ちゃんを見るのが楽しみなはずなのに、心の奥底ではどこかモヤモヤしてる自分がいたりして。
そんな経験をしたから、私は自分のSNSには子どものことはあまり書かないようにしているんです。メイクの情報が見たくて私のSNSを見に来てくれた人がたまたま、妊活に悩んでる人だったら嫌な気持ちになってしまうかもしれないと考えた結果です。実際に私はそういう投稿を見て落ち込んだこともあったので。それに、私はメイクの情報だったらいろいろと発信できますが、世間のお母さんたちより有益な子育て情報はきっと持っていないですしね」