2022.08.03

“非正規の高齢者”にヤバすぎる影響 安倍元首相が遺した「アベノミクス」は日本社会に何をもたらしたのか

目標は達成できなかった

安倍晋三元首相が凶弾に倒れてからはや3週間が経った。

政府が国葬を執り行うことを決定したこともあり、生前の安倍元首相の「功罪」が盛んに議論されているが、やはり安倍元首相を正しく評価する上で、「アベノミクス」の検証は避けて通れない。そこで、アベノミクスが経済面でどのような効果を上げたのかを、一から振り返って、分析していきたい。

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12年12月26日、2度目の政権の座についた安倍元首相は、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」を“3本の矢”とし、経済成長のための政策の柱として、「アベノミクス」を打ち出した。

アベノミクスは安倍首相の「アベ」と「エコノミクス」を合わせた造語だ。

3本の矢の中で、もっとも早く始動したのは「大胆な金融政策」だった。翌13年には財務省財務官を経て、当時、アジア開発銀行総裁だった黒田東彦を日本銀行総裁に起用、3月に就任した黒田総裁は4月から大規模な金融緩和策を開始した。この結果、アベノミクス前の12年12月に0.8%だった長期金利(10年物国債利回り)は、19年8月には一時マイナス0.275%まで低下した。

 

黒田総裁は就任時に大規模金融緩和の目標をデフレ経済からの脱却による「消費者物価指数2%」を掲げたが、安倍元首相任期中に消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の前年比は12年のマイナス0.1%から19年の0.6%と成果を上げることは出来ず、目標は達成できなかった。

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