【現職大臣も関与?】大手航空会社社長までも騙される「M資金詐欺」がヤバすぎる

昭和事件史(6)前編 
戦後の高度経済成長期以降、無数の前例があるにもかかわらず、被害者を出し続けている不思議な詐欺の手口がある。「M資金詐欺」である。この詐欺の類型では、大企業の経営者や多くの資産を有する実業家などが被害に遭っている。「M資金詐欺」とはどんなものか? なぜ、被害が後をたたないのだろうか?

(※事件発生当時の朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、週刊文春などの報道をもとに構成しています。またわかりやすさの観点から、当時の紙面・誌面を平易な文章に修正している箇所があります)

「存在が証明されたことがない」謎の資金

終戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が日本で接収した莫大な資産をもとに秘密裏に運用され続けている「M資金」と呼ばれる資金がある……。

一般的な「M資金詐欺」は、上記を前提とした詐欺である。

photo by LockieCurrie/Gettyimages
 

ただし、M資金について、日本政府が公式に言及したことや、司法機関やメディアなどが存在を立証したことは1度もない。つまり、一種の都市伝説である可能性も高いのだ。

一方で、GHQの水面下での動きは謎の部分も多く、その背景がM資金に「あってもおかしくない」と思わせる妙なリアリティを与えていた。

なお、M資金の「M」は、GHQ経済科学局・局長のウィリアム・マーカットの頭文字だとされるが、ダグラス・マッカーサー(GHQ最高司令官)、フリーメイソン (またはフリーメイソンリー) 、MSA協定(日米相互防衛援助協定)などの頭文字だという説も存在する。もっとも、存在しなければ名称の由来を探ること自体が無意味だ。

他方、一部には「M資金は存在する(した)」と主張する声もあるが、その点については深追いしないこととする。なぜなら、本稿の主題であるM資金詐欺において、これから明らかにするようにM資金の存否は「重要ではない」からである。

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