2022.08.05
# ライフ

アスペルガー症候群の夫と結婚生活を送る「カサンドラな妻」が“3つの絶望”を経験して初めてわかったこと

仁科 友里 プロフィール

共感(empathy)のマイナス面については、精神科医ジュディス・オルロフによる『共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』(SBクリエイティブ)にも詳しい。いくつか抜粋してみよう。

・子ども時代にネグレクト状態だった人、虐待を受けていた人は、極端に感受性の強い大人になる傾向がある
・依存症になりやすい。
・問題のあるパートナーを選びやすい
・孤独やさみしさを感じやすい
・物事をゼロか100かで考えがち
・自分の感情と他人の感情を区別できない

共感力が高いのはいいことだと捉えられているが、実はマイナス面があり、問題のある人間関係を持つきっかけとなることがわかる。

恋愛や結婚は育ってきた家庭の“焼き直し”

カサンドラな妻たちは、「夫は共感力が低いから、このような不調に悩まされている」と思っている。それは事実だが、すべてではない。

 

心理学では、恋愛や結婚は育ってきた家庭の“焼き直し”と考える。たとえば親が幼い子どもを虐待して殺してしまうという事件は、後を絶たない。「親がわが子を殺した」という事実だけ見れば、とんでもない親だと言えるだろう。しかし、親の生育環境を調べてみると、実は親自身も子どもの頃に虐待を受けていたというケースは多い。「加害者はかつての被害者」という世代間連鎖なわけだ。

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