ドラマと映画で人気を呼んだ「闇金ウシジマくん」シリーズ。山田孝之さんが演じる丑島馨が社長をつとめる「カウカウファイナンス」を舞台に、銀行ローン、カードローンをすっとばし、闇金で借りるしかない追いつめられた状況の人たちの姿や取り立ての現状をリアルに描いています。シリーズを見て「借金は怖い」「特に闇金では絶対にお金を借りるまい!」と思わされた人も少なくないことでしょう。

その人気シリーズのスピンオフドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』が9月20日から放送になります(dTV/Netflixでは9月13日先行配信開始)。高橋メアリージュンさん演じる主人公・犀原茜は、ウシジマのライバル、「ライノー・ローン」経営者で、「非情な取り立て」も厭わないキャラクターです。片や、「マイファミリー」で演じた立脇香奈子は主人公のビジネスパートナーで「愛の人」。まったく真逆と言っても過言ではありません。

今年の5~6月は、『マイファミリー』と『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』の現場を行き来していたメアリーさんですが、同じ時期に、まったく違う2つの役柄を演じるのは難しくなかったのでしょうか。

メアリージュンさん連載「優しさと生きる」第10回はふたつのドラマについての率直な言葉をお聞きしています。後編ではより現場での話を伺っていきます。

(c)2022 真鍋昌平・山崎童々・小学館/ドラマ「闇金サイハラさん」製作委員会・MBS
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現場で突然セリフが変更に。めちゃめちゃ鍛えられました

「闇金ウシジマくん」のシリーズは、他人に起きた悲劇を俯瞰で見ているようであり、一歩間違えれば明日は我が身のようでもあり……。すごくいい「お金の教科書」だなと思います。そもそも本当にお金を大事にしている人は、借りる側の立場でこの作品には出てこないでしょう。よくウシジマが「自分の頭で考えろ」と言いますけど、そのとおりですよね。お金を使うにしても借りるにしても、ちゃんと考えないと人生がめちゃくちゃになります。

今回、犀原茜はラーメン屋さんにもお金を貸すのですが、演じながら「世の中のラーメン屋さんはどんなふうに経営をされているんだろう?」と想像していました。原作になった『闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん』も読みましたが、原作とドラマとでは微妙に違う部分がありますし、原作と比べると、ドラマは闇の描き方が少しライトになっています。そのあたりにも注目して観ていただけると楽しいかもしれません。

(c)2022 真鍋昌平・山崎童々・小学館/ドラマ「闇金サイハラさん」製作委員会・MBS

闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』の撮影現場では、めちゃめちゃ鍛えられました。山口監督はとにかくクリエイティブな人で、全然台本通りに撮らないんです。アイデアが浮かぶと、その場でセリフを全部変えちゃったり。でも、変わった後のほうが絶対に面白くなるんですよ。だからこそ現場もその変更に乗り気になる。本当に天才だなと思います。

とはいえ、演じる側は大変です。長いセリフがどばっと追加されたりするので、本当に辛い。みんな冷や汗かいてました。むしろセリフが変わらないことのほうが少なくて、変更の紙が届くと全員が「はい、キター!!!」って(笑)。

私もギリギリまでセリフが覚えられず……と言うかそもそも覚える時間がなくて、「どうしよう、まだ覚えてない」「はい本番!」「あ、奇跡的にできた!」。また変更になった次の長いセリフを覚えて本番、「あ、奇跡的にできた!」の繰り返し。とにかくライブ感がすごい現場でした。