60〜80代を“幸せで豊かに”生きるために知っておきたい、現役世代と定年後の「大きな違い」

坂本 貴志 プロフィール

幸せな定年後を送るためには

多くの定年後の就業者の話を聞いているなか、定年後に幸せな生活を送る上で重要だとわかってくるのは、過去の自身のキャリアがどのようなものであったかということではなく、いまの仕事が豊かで満足できるものであるかどうかということである。

そうであれば、現役時代の競争を中心としたキャリアにはそれはそれでいったん区切りをつけて、定年後の新しいキャリアに向けて良いスタートを踏み出すということが大切なのではないか。

定年前のキャリアから定年後のキャリアへの移行プロセスについて考えてみると、現役時代の過度なストレスから解放される側面と、社会制度や自身の状態の変化によって定年前のキャリアを諦めざるを得なくなる側面との両方が存在している。そして、その強弱は人によっても異なる。

少しでも多くの人が過去のプロセスにおいて、深く納得をして定年後のキャリアに移行できるのであればそれが最善であるが、そこには実際問題として一定の難しさがあるというのも事実である。

 

ほんとうの定年後で強調しておきたいことはあくまで、定年後の就業者の多くが、無理のない仕事と豊かな生活を両立しながら、幸せに暮らすことができているという事実である。

これは数々のデータを分析してみた結果や私が数多くの定年後の就業者に対するヒアリングの感触からすれば、おそらく事実であると考えてもよいと思う。

そうであれば、現役時代のキャリアがどのようなものであったかということや、定年後のキャリアへの移行プロセスが納得できるものであったのかどうかは、もはやそこまでこだわりすぎなくてもよいのかもしれない。

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