「将来の介護費用が心配」という悩みの99%は杞憂である理由

介護保険を使いこなせば心配ない

介護におカネはかからない

介護は突然訪れる。

「総務省が発行する『令和2年版 救急救助の現況』によると、年間の救急搬送者はのべ約600万人。そのうち6割が65歳以上の高齢者となっています。しかも、そういった高齢者の半分が入院を必要とするのです」(高齢者の外出サービスを行う「アテンド」代表の河北美紀氏)

転んで骨折した、脳梗塞で半身が動かなくなった。そんなアクシデントで、介護という課題が目の前に現れると、何から手を付けたらいいのか分からない人がほとんどだ。

「最初に駆け込むべきは地域包括支援センターという『介護のよろず相談所』です。市区町村の介護保険課でもかまいませんが、介護のことが右も左も分からないという人は、細かい相談に乗ってくれる支援センターのほうがいい」(河北氏)

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急におしかけても、ゆっくり話を聞いてもらえないこともあるので、まずは電話でアポをとって、状況を説明しよう。

いざ、介護が始まると、まず心配になるのがおカネのことだろう。高いヘルパーを頼むと、破産してしまうんじゃないか。家を売らないと、介護費用が賄えないんじゃないか。そんな不安を漠然と抱いている人は多い。

確かに、介護度が上がってくれば、かかる費用もそれなりに増える。だが、きちんと対策を講じれば、費用は常識的な範囲内で抑えられる。

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