旧統一教会による「もうひとつの拉致」事件を忘れてはいけない

保守改革派政治家の私が見た「日本人妻問題」
旧統一教会と保守政治家たちとの関係が次々に明らかになるなか、内閣改造に踏み切った岸田文雄首相。しかし、内閣の支持率は急落した。保守政治家は旧統一教会との関係をなぜ絶とうとしないのか。自らの選挙で妨害を受けたことがきっかけで、旧統一教会の活動を批判的に検証してきた元足利市長の大豆生田実氏が、問題の本質をえぐりとるー。

ソウルで巻き起こった旧統一教会デモ

安倍元首相の銃撃事件に端を発した旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)批判は、まさにパンドラの箱を開けたように、彼らと関係を持つ保守政治家への厳しい視線を呼び起こしています。

一方で、韓国の旧統一教会本部は問題の本質を改めるどころか、身勝手な主張を展開し始めました。

8月18日、韓国で行われた旧統一教会のデモは私たち日本人の感情を逆なでするものでした。ソウル市内に現れた約4000人の信者が持つプラカードや肩にかけられたタスキには、日本語で「人権弾圧を許すな」「信教の自由を妨害するな」と書かれ、「歪曲報道・宗教弾圧」とシュプレヒコールが繰り返されたといいます。

そしてその中に、合同結婚式で韓国の男性と結婚した日本人妻が多数含まれていたという報道に私は愕然としました。

8月18日、ソウル市内で行われた旧統一教会のデモ。日本メディア「偏向報道」などと批判した Photo/gettyimages
 

さらに、登壇した旧統一教会のトップである韓鶴子総裁が「日本のいまの状況も、時を経れば、過ぎていく」などと発言したということです。

約30年前に社会問題化した日本における旧統一教会について、この十数年、政府もメディアも本質的な対策や報道を行いませんでした。その間に憎悪を膨らませた山上徹也容疑者が、安倍晋三元首相の銃殺事件を引き起こしたことを、旧統一教会はこれほどまでに軽く見ているのかと唖然とさせられます。

我々はもう一度、旧統一教会のなんたるかを深く知る必要があるのではないでしょうか。

そして、なによりも選挙支援という弱みを握られ、日本人の被害から目を背けてきた保守政治家に今一度、この問題を捉えなおしていただきたいと強く願います。

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