現代ビジネス編集部
タワマンをキャッシュで購入
吉羽容疑者の親族は、人気格闘技団体の「RIZIN」と関係が深かったという。吉羽容疑者は2018年3月、雑貨の輸出入やスポーツ選手のマネジメントなどを行うと称して、東京都港区に株式会社P社を設立している。詐欺で得たカネを元手にしたのか、「RIZIN」の興行でスポンサーになるほどの羽振りの良さだった。ちなみに吉羽容疑者自身も、ラウンドガールの人気投票に応募している。
住まいも、大阪・寝屋川市の37階建てタワーマンションの31階の部屋を2020年5月に購入しているが、抵当権設定がないことから、キャッシュで買っていたようだ。市議会にも黄色のベンツを乗り付けており、かつての「クリーンな美人市議」という地元のイメージは、最近ではすっかり変わっていた。
『Mika Yoshiba 明日もみんなのココロが晴れますよーに。』より
「吉羽さんは、市議会でも時間ができればお祖母ちゃんに電話していた『おばあちゃんっ子』でした。祖母が亡くなったあたりから、政治よりおカネに興味を持ち始めたような気がしています。
国政選挙に頻繁に出馬する一方で、『暗号資産が儲かる』などと自分の人気ブログに書き込みをして投資家を集めていたが、そんな簡単に儲かるわけもなく、返金を巡ってトラブルになっていたそうです。
吉羽さんは、陳情の対応も上手でした。たとえばマンホールが問題だと市民の声が届くと、現場に駆け付け『すぐに市に言って対応させる』と上手に市民の懐に飛び込む。でも、自分の地盤でなく票が取れそうにない地域だと、ほったらかしで何もしません。
とても図太く、ある意味で非常に度胸のある性格でした。今回の詐欺事件では、吉羽さんが手口を覚え、自分で儲けたいと思ったのか仲間割れしたとニュースで知って、彼女らしいと思った」（前出・元同僚市議）
今後、福岡県警は吉羽容疑者の余罪を追及していく。数十億円の被害があるとの情報もあり、再逮捕は一度だけでなく、何度も続く可能性も高い。ただし、判決が確定していないならば、選挙に出馬することも可能で、早くも「獄中出馬」かの冗談交じりの声が、寝屋川市内では広がっているという。