西会津町で疑似体験をした結果……
そこで、厚沢部町の「保育園留学」には申し込みつつ、パートナーの知人であり、福島県西会津町の町最高デジタル責任者である藤井靖史さんにご相談したところ「面白い取り組みなので、ぜひ西会津町でもやってみたい」とのこと。
西会津町は元々新しい取り組みにも積極的な風土があるということもあり、相談から2ヶ月後には、我が家は西会津の地にいた。

西会津町は、デジタル推進で注目される自治体だが、教育にも力を入れている。令和3年には、町営小学校内に設置された西会津町家庭教育支援チーム(呼称:こころのオアシス)が文部科学大臣より表彰されるなど、町と教育現場が一体となった取り組みを行っている。
この西会津町にも、5年前にできたばかりの広くて美しい町営のこども園「こゆりこども園」がある。保育事業だけでなく、子育て支援センターや放課後児童クラブを併設した子育て支援施設の拠点施設だ。息子は一時預かりの制度を使って、こちらに2週間滞在した。


家族で西会津町が管理する体験住宅に住まい、子どもを園に送っていったあとは、親は住宅や近隣のワーケーション施設でバリバリ仕事をして、夕方子どもを迎えに行った足で近隣の温泉まで小旅行を楽しんだり、飲食店を開拓したり、近所の方からいただいた野菜や直販所で買った地のものを使って料理を楽しんだり、仲良くなったご家族に家にお邪魔して交流したりという、素晴らしい2週間を過ごすことができた。
この結果、親として子どもの成長を感じることが多数あった。実際に西会津町に提出したレポートの一部を抜粋する。
・親との日常の会話・言葉の数が増えた。単語だけでなく、会話に近いコミュニケーションが圧倒的に増えた。
・積極的に自分のことを話すようになった。
・東京では歌ったことのない童謡や言葉を覚えた。
・家族以外の人との距離感が近くなった。
・自然の中で遊ぶ機会が増えたせいか、それまでは登れなかった遊具に登れるようになるなど体力がついた。