2022.09.18
# 鉱物

「ダークマターが天変地異を起こす」という仮説ーー隕石を降らせ、プルームも誘発!?

天変地異を起こす原因は地球上だけにあるとはかぎらない。白亜紀末の恐竜絶滅は、宇宙からの巨大隕石の落下が原因だとも言われている。この一撃は偶然によるものだと考えられているが、果たして、まったくの偶然だと言い切れるのだろうか?

『天変地異の地球学 巨大地震、異常気象から大量絶滅まで』によると、天変地異の原因には地球自身に起因する〈内因〉と地球以外の宇宙に起因する〈外因〉があるという。

津波の高さを左右する潮の満ち引きは、月と太陽の位置に関係して起こる現象であり、エルニーニョの発生は太陽のエネルギーに関わっていると考えられている。

ここでは、最大級のインパクトをもつ〈外因〉=隕石について見てみよう。

(本稿は藤岡換太郎『天変地異の地球学――巨大地震、異常気象から大量絶滅まで』を一部再編集の上、紹介しています)

隕石の正体

地質学が始まって以来、人類が経験した、天文現象を原因とする災害にはどのようなものがあるのでしょうか。

1986年は76年ぶりにハレー彗星が観測できるということで大いに沸き立ちました。宇宙には惑星など規則正しく運動するものもあれば、不規則に運動するものもあり、彗星はその代表格です。

どういうわけかシベリアには隕石(おそらく彗星)がよく落下することが知られています。1908年にはツングースカというところに大きな彗星が落下し、空中で爆発したために直径30kmにわたって周辺の木々がなぎ倒されたそうです。

ここでは隕石そのものは見つかっていませんが、その後、隕石の破片が見つかっています。

【写真】1908年の隕石落下による被害1908年の隕石落下によりなぎ倒された木々。一方向に向かって倒れている photo by gettyimages

隕石の正体は、火星と木星の間にある小惑星帯に存在する無数の天体が、地球の引力に引き寄せられて地球へと落ちてくるものです。

いつどこに隕石が落ちてくるのかは予測できませんが、地球にかなり近づくとその正体が明らかになり、軌道などからどこに落ちてくるかの予想はつきます。2016年には、シベリアで隕石が地表に衝突するさまがカメラに収められています。

生物の絶滅と隕石

米国のアルバレス親子は、白亜紀の終わりに恐竜などが絶滅した事件の原因が、巨大隕石が地球に衝突したためであるという考えを主張しました。

隕石の衝突による大量絶滅のシナリオを唱えたアルバレス親子(左が父のルイス・ウォルター、右が息子のウォルター) photo by gettyimages

その後、この考えはさまざまな議論を呼びましたが、生物が絶滅した地表や海底にはほとんど存在せず、隕石などの天体に多く存在する重たい元素であるイリジウムやオスミウム(元素の中で最も比重の大きいもの)などが濃集する層の発見や、隕石が衝突した地域に見られる巨大なクレーターの発見などによって、現在ではほとんどアルバレスらの考えどおりであろうという見方になっています。

これは生物の絶滅に初めて地球外の原因を考えたものでした。

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