子どもよりも多いペットの飼育数

総務省の発表によると2018年調べで15歳未満の子どもの数1,553万人。対して犬と猫の飼育頭数合計は1,855万頭(一般社団法人ペットフード協会調べ)。家庭における子どもの数よりもペットのほうが多いことになる。
今年も9月20日から始まった「動物愛護週間」はそうしたペットを含む「動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深める」ことを目的に環境省が実施しているものだが、「適正な飼養」とはどんな飼い方を言うのだろう。犬も人間と同じように扱うことが「適正」なのだろうか。「犬には散歩が必要」と思われているが、散歩嫌いな犬なら「散歩に行かない」ことが「適正」なのだろうか。

-AD-

前編「『犬が嫌がるから散歩に行かない』は正解?間違い?「犬の散歩嫌い」の裏にあるものでは動物行動学が専門の高倉はるか先生に、犬が散歩に出るのを嫌がる3つの原因を教えてもらった。後編ではさらなる原因として、幼犬に突然訪れる「恐怖期」や、飼い主への不満から散歩嫌いになるケース、さらにはあまりにひどい生育環境のせいで散歩に行けなくなってしまった犬についてお伝えする。

*以下、高倉はるか先生のコメントです。

何を見ても怖くなる時期がある

以前飼っていたバディというオスのフラットコーテッドレトリーバーの話です。1歳になる直前に突然散歩を怖がるようになりました。
バディは「恐怖期」に入ってしまったのです

4 「恐怖期」とは

「恐怖期」とは、音やモノなどの刺激を急に怖がるようになる時期を言います。たいていは子犬から成犬になる成長途中で急に表れる症状です(ない子もいます)。それまでは好奇心旺盛で無邪気で無鉄砲なところもあるバディでしたが、ある体験をきっかけに周囲の危険に気づき、急に極端に怖がりになってしまったのです。

散歩の途中で他の犬に威嚇された恐怖から、恐怖期に入ることもある。Photo by iStock