自衛隊が「米軍の2軍」になるかもしれない…「安保3文書」改定への強烈な違和感

有識者コメントを読んでみると…

安全保障3文書の改定が迫る

「専守防衛による防御のみでは限界が来ている」

「安全保障環境を考えれば軍備の拡張は不可避である」

「ミサイル防衛だけでは不足で『反撃力』を保有する必要がある」

岸田文雄政権が今年12月に改定する国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の安全保障3文書に盛り込むべき内容について、政府は1月から半年かけて有識者52人と意見交換した。公表された意見の要旨には、首相が喜びそうな勇ましい言葉が並んだ。

焦点の「反撃(敵基地攻撃)能力の保有」については多くの有識者が賛成意見を述べ、政権が6月に公表した「経済財政運営と改革の基本指針(骨太の方針)」の目玉、「(防衛力を)5年以内に抜本的に強化する」ことに同調する意見が目立った。

敵基地攻撃を解禁すれば、当然ながら長射程ミサイルなどを購入するカネが必要。防衛省が8月に策定し、過去最大となった2023年度防衛費概算要求にお墨付きを与え、さらなる増額を目指すことになる。

岸田文雄首相[Photo by gettyimages]
 

「専守防衛」から「先制攻撃」へ。日本の安全保障政策を根底から覆す変革の実現は、自衛隊の兵器体系や訓練のあり方を抜本的に見直すことになり、簡単ではない。どこに敵基地があり、どこの機能を破壊すればよいのか判断するには決定的に不足している情報収集能力を飛躍的に高める必要もある。

どれほどの時間と資源を投下すれば、相手国が「日本を攻撃するのは止めておこう」と考えるまでになるのか見極めるのは不可能に近い。

困難を承知で進める敵基地攻撃能力の保有は、二度の日米首脳会談で打ち出した「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調する」との言葉通り、米国と一体化して中国と向き合うための抑止力であり、場合によっては共に中国と戦うための攻撃力とする狙いが込められている。

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