20代の頃に自由気ままな海外一人旅を始め、これまでに世界94カ国を巡ってきた旅作家・女優の歩りえこさん。自分らしい生き方をつねに体現してきた歩さんですが、40代に突入し、将来を不安に思う瞬間や以前と比べてうまくいかないことが増えたと言います。

35歳のときに受けた子宮頸がん検診で、前がん病変の「中等度異形成」がみられると診断され、数年経過観察していた歩さんですが、40歳になった頃、中等度異形成は消滅せず、進行していると医師から診断されました。そして先日、子宮頚部円錐切除術を行うことに。今回は、それまでの経緯とともに、この経験を通して歩さんが感じたことを綴っていただきました。

※以下の内容はあくまでも歩さんのケースで、子宮頸がんの進行状況によって症状も治療も異なります。

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35歳のとき、子宮頸がん検診で要精密検査

「子宮頸がんに進行する前に子宮の入り口を早めに切除する手術をしましょう。手術は全身麻酔になります」

長年経過観察中だった、子宮頸がんの前がん病変である「中等度異形成」が「高度異形成」に変化したと医師に告げられた。

厚生労働省の「子宮頸がん予防の最前線」(※1)によると、現在の日本では年間約1.1万人の女性が子宮頸がんにかかり、約2900人が命を落としているという。1日にすると8人近く、3時間に1人の命が失われている。

20歳以上は、2年に1度は子宮頸がん検診が推奨されており、長年止まっていた子宮頸がんを予防する「HPVワクチン」の定期接種(小学校6年から高校1年相当の女子、また、HPVワクチンの定期接種が機能していなかった時期に接種できなかった1997年4月2日~2006年4月1日生まれの女性も対象者で無料接種が可能)も各自治体で進み始めている。

私は40代なので10代の頃にHPVワクチンはまだ存在していなかった(日本では2003年に製造販売が承認された)。もしも、私の頃にHPVワクチンがあって接種できていたら、子宮の一部を切除することはなかったのだろうか?

今から約5年前、35歳になった頃、自治体の無料で受けられる「子宮頸がん検診」で【要精密検査】と告げられた。第2子を出産してから約10カ月後のことだ。すぐに婦人科で精密検査したところ、子宮の入り口に子宮頸がんの前がん病変である「中等度異形成(CIN2)」がみられるという診断で、子宮頸がんに進行する可能性が高いハイリスク型に感染しているとのことだった。

“ハイリスク”と言われても正直ピンとこなかったが、主治医の説明によると、前がん病変のすべてが子宮頸がんに進行するわけではないが、進行リスクもあるので半年に1度は「経過観察」のため受診するよう言われた。

そこから4年後の39歳までは「中等度異形成」のままで、このまま進行しない「異常なし」になってほしいという思いで、半年に1度経過観察を受けながら通常の生活を送っていた。

そして、40歳の誕生日を迎えた頃の経過観察で主治医から中等度異形成が消滅しないまま長期間経過していること、ハイリスク型なのでこのままだと高度異形成に進行する可能性が高いという理由から、「早めに子宮頚部円錐切除術をしましょう」と医師に提案された。

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