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長濱ねると考える“労働へのリスペクト”…「友達だから無料でお願い」の背景
2022.09.12

tsuNagERU(つなげる)SDGs vol.3

長濱ねると考える“労働へのリスペクト”…「友達だから無料でお願い」の背景

長濱ねると考える“労働へのリスペクト”…「友達だから無料でお願い」の背景 撮影/松岡一哲 画像ギャラリーを見る→

発信することで社会や未来へ“つなげる”

女優・タレントの長濱ねるさんが日常生活で学んだこと、発見した気づき、周りの人と話したいことをトークテーマに、発信する連載。
あらゆる多様な価値観や文化の違いを理解する「しなやかな思考」を育むため、日常での気づきや仕事で学んだこと、感情の変化をシェアしていく。
長濱ねるから皆さんへ“つなげる”、そして社会や次世代に“つなげる”。そんな思いと希望を込めて。

「こんにちは。長濱ねるです。今回は、最近オンラインショップで購入したハンドメイドのニットアイテムやビーズアクセサリーへ思いを馳せて、個人が特技を活かして、作品を発信し販売できるチャンスが増えたことと、そこで気づいた悪気のないお願いによる、“労働の搾取”について考えてみました。働きがいを持って働く、それを実現するには、まずは身近な人にリスペクトを持ち、その“労働”を応援することから

SDGsのゴール8にある「働きがいも経済成長も」は、2030年までに、若い人たちや障害がある人たち、男性も女性も、働きがいのある人間らしい仕事をできるようにすること。そして、同じ仕事に対しては、同じだけの給料が支払われるようにする、というターゲットがある。これは発展途上国に限られたことではなく、仕事を掛け持ちしたり、多様な働き方を進めたりすることで、すべての人が働きがいを持ちながら働くことができ、自国の経済成長へ繋がっていく。

撮影/松岡一哲

「友達だから無料でやって」の悪気ないお願いには注意

「最近、ネットでお買い物をする時に、アーティストやクリエイターの方がSNSを活用して個人で販売しているアイテムを買うことが増えました。自分の趣味や感性を活かして作品を生み出し、それをSNSで発信して、欲しい人が買う。そうやってお店じゃない場所で、直接、アーティストさんたちからお買い物ができるのってなんかいいなあと。作り手側の方も、本業で働きながら時間を見つけて副業として続けられるし、好きで得意なことを伸ばしてそれで稼げるようになるのって、“働きがい”の一つですよね。

私はコロナ禍のおうち時間を経て、家に居る時間が長くなったこともあり、もっと家を居心地良く素敵な空間になるように整えたいなと思うようになりました。それをきっかけにアートにも興味を持つようになって、SNSでさまざまな個人販売のアカウントを見つけて、かわいいなあ、手作りって良いなあと、買い物するようになりました。連載スタッフさんの知り合いのスタイリストさんも、産休中、趣味の編み物とそのセンスを活かして、ニットのベビー服を作っている、なんてお話も先ほど聞いて、身近にやっている人が増えてきたなぁという印象です。

個人の技術を活かしたアイテムを、気軽に販売できるSNSや電子決済サービスの普及で、以前よりチャレンジしやすくなりましたよね。そして、店舗を持つ必要がなく、場所を選ばず運営ができるのも今の時代に合っていると思います。

ただ、その反面、知り合いのアーティストさんやクリエイターさんから聞いたお話の中で、依頼主側が気をつけないといけないことがあるなという気づきもありました。
例えば、ネイリストさんやイラストレーターさんなど、その技術とアイデアを生業にされている方から聞いたのは、『知り合いだから無料で/安くやって』、『友達だからウェディングボード無料で描いて』なんてことを頼まれることがあるそうなんです。もちろん、依頼主との関係性にもよるとは思うんですが、この頼み方って、フェアじゃないなと私は思います。

友人間の小さなお願いですが、実はSDGsの『働きがいも経済成長も』というゴールが目指すことと真逆を行っていると感じます。プロとして同じ仕事をしているのに、対価を支払ってもらえないのは、強い言葉を使うと、“労働の搾取”とも言えますよね。依頼主は、それに無自覚で、むしろ全く悪気がなかったりもします。

この、『友達だから無料で』というお願いによって、依頼された側は、確実に時間やアイデアが奪われてしまうことを忘れてはいけないと改めて思いました。
難しいところではあるんですよね。仲の良さや、金銭じゃないお返しがあって仕事を引き受けることもあるだろうから。
だけど、その悪気のないお願いを断れずに苦しい思いをして傷ついてしまう方がいるということも忘れてはいけないと思いました」

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AUTHOR
女優・タレント
長濱 ねる

1998年生まれ。長崎県出身。
3歳から7歳まで五島列島で育つ。読書家で知られ、書籍情報誌『ダ・ヴィンチ』にてエッセイ連載を執筆。TV番組『離島で発見!ラストファミリー』(NHK総合)、『セブンルール』(カンテレ/フジテレビ系)のMCレギュラー出演や、NHK・SDGsキャンペーン『未来へ17アクション』PR大使を務めるなど幅広く活躍中。2022年度後期、連続テレビ小説『舞いあがれ!』に山中さくら役で出演中。

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