ロシア軍疲弊で「日和るプーチン」が支持基盤の保守愛国勢力に見限られる可能性

強固な支持者はほとんど残っていない

ロシア軍が2月24日にウクライナ侵攻を開始して、すでに半年以上が経過している。

プーチンは当初、2~3日で首都キーウを陥落させることができると予想していた。しかし、キーウは落ちなかった。

3月末、ロシア軍はキーウ攻略を断念し、東部に戦力を集中しはじめる。プーチンの目標は、東部ルガンスク州、ドネツク州を完全制圧し、5月9日の戦勝記念日で勝利宣言をすることに変わった。ところが、5月9日になっても、ロシア軍は両州を制圧できなかった。

7月3日、ロシア軍は「ルガンスク州全域を制圧した」と発表。これは、確かに戦果といえる。プーチンは、「次はドネツク州だ!」と喜んだ。しかし、ロシア軍の進撃は、ここまでだったようだ。

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ロシア軍は現在、クリミアのすぐ上にあるヘルソン州、その東に隣接するザポリージャ州、ドネツク州、ルガンスク州を支配している。だが、全域を支配できているのはルガンスク州のみだ。

ウクライナ軍は7月半ばから、ヘルソン州への反転攻勢を開始している。

兵器が足りないロシア軍

ロシア軍の問題は、何だろうか?

一つは兵器不足だ。ウクライナは、欧米からほぼ無尽蔵に武器を受け取ることができる。一方、世界的に孤立しているロシアは、兵器を調達するのが困難だ。頼りにしていた中国は、原油や天然ガスのロシアからの輸入を増やしている。しかし、ロシアに兵器の給与はしていない。

困ったロシアは、イランからドローンを輸入し始めた。

〈 米国務省のパテル副報道官は30日の記者会見で、ロシアがウクライナでの戦闘に使用するためイランから無人機の提供を受けたとの米政府の見解を明らかにした。ロシアによる数百機の輸入計画の一環である可能性が高いと説明。〉(日経新聞2022年8月31日)

これは、ロシア人にとって、驚愕の事態だ。ロシア国民、特にソ連時代を知っている年配の人は、自国の技術力の高さを誇りにしてきた。それが今では、自国でドローンを生産できず、イランから輸入している。

 

もう一つ、重要な情報がある。ロシアは、北朝鮮から武器を輸入している

〈 米国防総省のライダー報道官は6日の記者会見で、ロシアが北朝鮮から武器を購入しているとの見方を示した。ウクライナ侵攻が長期化する中、西側諸国の制裁などで武器調達能力が低下している可能性があるという。〉(時事2022年9月7日)

要するに、ロシアは、北朝鮮に一度売った武器を、買い戻しているのだ。よほど深刻な状況なのだろう。

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