ヘッジファンドがいくら仕掛けても「日本国債売り」が失敗する理由

むしろ怖いのは円安放置の後の反動円高

投機筋は日本国債から為替に狙いを変更か

今年の春以降、「外国人の日本国債売り」が話題に上るようになった。特に日本経済新聞などがしきりに書いている。

日本銀行の現在の金融緩和姿勢が持続できなくなり、あるいは金融緩和の修正が起こり、国債利回りが跳ね上がる(価格が急落する)可能性を当て込んだヘッジファンドなどの日本国債売りが今年の6月に活発化した。9月にも同様のことが起こる可能性があるという趣旨の記事が目に付く。

果たして日本国債はそのようなリスクに直面しているのだろうか? この問題を考えてみよう。

by Gettyimages

結論から言うと、日銀が海外投機筋の日本国債売り(中長期債)に押し負けて、国債利回りが急騰する(価格が急落する)リスクは限りなく小さい。そのことを解説しよう。

 

むしろ懸念すべきは、投機筋の売りが日本国債から、日本円の為替相場に向かっていることだ。

円安についてはメリットとデメリットの双方があり、今の円安が何かしらの「危機」を意味するわけではない。しかし円相場がファンダメンタルな水準から大きく乖離した後、反動で反対に大きく振れる(円高)ことは、過去何度も繰り返されてきた。

そのことが引き起こす市場の急激な変動(変動性の高まり)こそ、警戒し懸念すべきことだろう。

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