2022.09.21

「あちらのご主人、愛人いないんですって」「ええ! 既婚者なのに?!」

その社会規範、本当に「正しい」ですか?
40歳を過ぎたら自由に、欲望のままに恋愛をしたい――。
生物学的に考えると40歳からは「おまけ」の人生。折角手にした「おまけ」なのだから、自由に生きた方が良いのです。
しかしながら、不倫や浮気など社会的規範から外れたことをしてしまうと非難されてしまいます。
では、その社会的規範は、いったいどれほど「正しい」のでしょうか。

『40歳からは自由に生きる 生物学的に人生を考察する』から紹介します。

(※本稿は池田清彦『40歳からは自由に生きる 生物学的に人生を考察する』を一部再編集の上、抜粋しています)

 

フランスの貴族社会は不倫が当たり前

18世紀フランスの貴族社会では夫婦とも夫以外、妻以外の相手とセックスするのが当たり前でした。「不道徳だ」などと咎める者もいません。むしろ、結婚しているのに、恋人がいない人間は奇異な目で見られていたようです。

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あの時代の貴族にとって結婚は財産保持のためのもので、結婚相手は親同士が決めていました。恋愛も何もあったものではありません。結婚して子どもを数人産んだら、あとは恋愛は自由です。貴族の場合、夫婦の寝室は別ですから、妻も夫も自分の寝室に恋人を連れ込んで、それでも朝になると、何食わぬ顔で夫婦としてなごやかに朝食をとるわけです。

妻に恋人の子どもができても、あわてません。夫の子どもとして育てますし、夫のほうも、人妻との間にできた子どもは人妻の夫の子どもになります。おおらかといえば、おおらかだし、いい加減といえば、いい加減ですが、DNA検査などない時代ですから、とにかくこのやり方がうまく機能していたようです。

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