「定年後の仕事はつまらない」という大誤解…じつは仕事満足度や幸福度が高かった

定年後の「7つの誤解」をひもとく

いま話題のベストセラー『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』では、豊富なデータと事例から定年後の等身大の姿を描き出している。定年後の生活の実態を丹念に調べていくと浮かび上がってくるのは、定年後の「小さな仕事」を通じて豊かな暮らしを手に入れている人々の姿である。

ほんとうの定年後』では、このような定年後の仕事に関する実態を「15の事実」としてまとめている。逆に言えば、定年後の仕事に関して、世の中には事実とは異なる様々な誤解が存在している。

本稿では、定年後をめぐる代表的な誤解を7つに整理している。前回は、「死ぬまで働かないといけない」という誤解、「定年後は仕事を選べない」という誤解、「いつまでも競争に勝ち残らなければならない」という誤解を取り上げた。今回は、残る4つの誤解について解説をしていきたい。

 

「仕事に関する能力はいつまでも向上していく」という誤解

前回、3つ目の誤解として、「いつまでも競争に勝ち残らなければならない」というものを紹介した。これに関連して、「仕事に関する能力はいつまでも向上していく」という誤解もある。

定年後に関しても仕事で成長していこうという気持ちを否定しているわけではない。そうではなく、いつまでも仕事で挑戦していこうというスローガンと、高齢期において実際に起こる心身の変化とは区別して考える必要があるということである。

実際に、自身の仕事に関する能力の変化についてアンケート調査をしてみると、年齢を重ねるにつれて以前より能力が低下したと感じている人が増える傾向が見て取れる。

『ほんとうの定年後』より

人は歳をとるにつれて、仕事を行うにあたって必要となる体力や気力などが緩やかに低下する。これは必ずしも否定すべきことでもないし、悲観すべきことでもない。

定年後はこのような現状と向き合うなかで、その時々の自身の心身の状態にあった仕事を選んでいくことが必要なのである。

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