会社に文句を言うだけの「社内万年野党」の人、ここが間違ってます!

賢い人は組織の裏側の力学が見えている
経営目線を持たずに会社を批判するのは、まるで「なんでも反対」の万年野党のようになってしまうのではないかと危惧する、『ゼロからわかるファイナンス思考』著者の朝倉祐介氏。キャリア変遷のなかで、自身もファイナンスに関する意識が変わっていったとの体感がある、株式会社 学びデザイン代表の荒木博行氏と、どのようにしたら主体的な経営目線を持ち得るのかについて、音声プラットフォームVoicyの「荒木博行のbook cafe」で語り合っていただいた。

お金の色を見分ける

荒木 私はキャリアを歩んでいくなかで、それぞれのステップにおいて、ファイナンス思考(※目先の売上や利益の数値に囚われず、会社の企業価値を最大化することを目指す考え方)の必要性の実感度合いが大きく異なったとの印象があります。

最初に総合商社に入社したときは、基礎教育としてファイナンスについて学びましたが、業務そのものが資金の出し手との距離感がある内容だったこともあり、ファイナンスに関するリアリティははっきり言ってほとんどありませんでした。企業規模が大きすぎて把握しづらかったということもあると思います。

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その後入社した企業では、企業規模が小さくなったこともあり、ファイナンスへの意識は高まりました。しかし、切実なリアリティがあったかというと、そうでもなかった。というのも、主たる事業のビジネスモデルが前金型であったため、営業キャッシュフローがとてもよかったのです。非公開企業だったということも相まって、ファイナンス的なプレッシャーはそれほど大きくありませんでした。純粋にビジネスを考えればよかったという意味では、とても恵まれていたと思います。

しかし、今自分が独立して会社を持つと共に、スタートアップ、しかもこれから調達をするステージの企業のサポートをしていると、その見え方は大きく変わってきます。調達は負債なのか株式なのか、あるいはその株主が誰なのかが非常に重要になってきます。お金には明確に色が付いていますからね。そういった手触り感があると、理屈でわかっていたことに対する見え方が全然変わってくるんです。

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朝倉 体感してみないとわからない部分ってありますよね。

荒木 そうなんですよね。だからこそ、逆に言うと、大企業のなかで仕事をしている人がそういった目線を少しでも理解できれば、ものすごいレバレッジが高まると思います。自分の仕事が誰のお金によって成り立っているのかの視点があるだけで違ってくるはずです。

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