黒島結菜が受難した「ちむどんどん」騒動は、福原遥、浜辺美波の朝ドラにどう影響するか?

宝泉 薫 プロフィール

その次の「らんまん」はどうか

心配なのはむしろ、その次の「らんまん」かもしれない。

主人公は男性で、牧野富太郎をモデルとする植物学者。演じるのは、神木隆之介だ。ヒロインはその妻で、浜辺美波が演じる。最近の朝ドラでは「エール」における、窪田正孝と二階堂ふみみたいな構図だろうか。

神木はおそらく、朝ドラファンに支持されるタイプだが、浜辺についてはよくわからない。同じ第7回の東宝シンデレラオーディションで芸能界入りした上白石萌音・上白石萌歌の姉妹のほうが、朝ドラ向きな気もする。

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実際、彼女は「まれ」で上白石姉妹より早く朝ドラ出演を果たしながら、ヒロインやヒロインの妹といった大役については先を越されてしまった。本人は大学進学をしなかった理由として、朝ドラや大河のような長期的仕事へのこだわりを挙げているほどなので、悔しかっただろう。

また、浜辺はファンタジーやミステリーが似合うタイプで、そのあたりも朝ドラのホームドラマ性との相性が気になるところ。女子より男子ウケがいいという傾向もあり、描き方によっては女性視聴者に嫌われるおそれも感じてしまう。

 

なお「らんまん」の脚本家は演劇畑出身の女性でドラマ経験は少ない。じつは「舞いあがれ!」についても、新進系の女性脚本家が担当すると最初に発表されたが、その後、ふたりが追加され、3人によるチーム体制ということになった。

とはいえ、メジャーな脚本家なら当たるというものではなく、こればかりは蓋を開けてみないとわからないだろう。

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