2022.09.22
# 音楽

“歌われ続けることが作家としての誇り”「見上げてごらん夜の星を」の作曲家いずみたくが遺したもの

「プロダクション」を設立

今年、没後30年を迎えた作曲家いずみたくの代表作「見上げてごらん夜の星を」は、もともと同名のミュージカルから生まれた曲だった。現在でも若手俳優たちによって上演されており、当初の舞台では坂本九、九重佑三子、パラダイス・キングが歌った後、坂本九の歌でレコード発売されてジャパニーズ・ポップスのスタンダードとなる。

ほかにも岸洋子「夜明けのうた」、佐良直美「世界は二人のために」、ピンキーとキラーズ「恋の季節」、由紀さおり「夜明けのスキャット」など、いずみたくは歌謡曲にも健筆を揮った。佐良直美「いいじゃないの幸せならば」は1969年の日本レコード大賞を受賞している。永六輔が作詞し、デューク・エイセスが歌った『にほんのうた』シリーズではレコード大賞の企画賞と特別賞を受賞し、中でも「女ひとり」「いい湯だな」「筑波山麓合唱団」などがスタンダードとして定着した。

写真提供:株式会社オールスタッフ
 

かつて三木鶏郎の下に才能ある作家たちが集結したように、いずみが設立した「オールスタッフ・プロダクション」にも多くの作家やタレントが所属して活躍したのだった。

歌手ではピンキーとキラーズ、由紀さおり、佐良直美、いしだあゆみ、尾藤イサオら。スタッフは作詞家では山上路夫、尾中美千絵、山川啓介、作・編曲家では粟野圭一、川口真、大柿隆、渋谷毅ら。後にフュージョン界の大物となる松岡直也もそのひとりであった。ほかにも脚本家の松木ひろしや藤田敏雄も名を連ねていた。

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