2022.09.21

アスペルガー症候群の妻には社内にオンナ友達が一人もいなかった…社内結婚した30代の夫が“仕事できる”妻に感じた「違和感の正体」

アスペルガー症候群の特性

対人関係を築く共感性や、コミュニケーション能力に難はあるが、特定の分野に没頭すると、著しい能力を発揮する子ども。彼らの存在に気づいたのは、オーストリア人の小児科医・ハンス・アスペルガーだった。彼の名前にちなみ、このような特性は後年「アスペルガー症候群」と名付けられた。アインシュタインら世界的な偉人もアスペルガー症候群の傾向があったと言われている。

それでは、アスペルガー症候群とは、どのような特性を持っているのか。発達障害の臨床経験が豊富な精神科医・宮尾益知氏は「発達障害と人間関係 カサンドラ症候群にならないために」(講談社現代新書)において、「『想像すること』『社交性』『コミュニケーション』、あるいは『こだわり』や『感覚』など多くの場面において問題があり、感情を共有することが困難」なことを特徴としてあげている。

photo by gettyimages

結婚して円満な家庭を築くことは、誰にとってもたやすいことではないが、アスペルガー症候群の特性から考えると、彼らの結婚生活にはいろいろなコツが必要なのではないだろうか。なぜなら、アスペルガー症候群の人が苦手とする想像することやコミュニケーションが常に求められるのが、家庭という場だからである。

前出・宮尾氏は「発達障害の夫に振り回されないために、カサンドラのお母さんの悩みを解決する本」(河出書房新社)において、「アスペルガー症候群」の男性と結婚した妻が陥る苦悩を下記のように挙げている。

・夫婦や家族で行動するより、一人で行動する。
・食事が終わると、自分の部屋に入ってしまう。
・子どもと一緒に遊ぶことはほとんどない。
・家族旅行など、家族で行動することに興味がない。
・家族のスケジュールはすぐに忘れる。
・思い通りにならないと、パニックを起こす。

 

宮尾氏は、これらの行動は脳の特性によるものと解説する。つまり、夫側に全く悪気はないわけだが、妻は夫と心が通じ合わないことで偏頭痛、体重の激減、パニック障害、不眠、不安障害などを発症してしまうことがある。英国の心理学者、マクシーン・アストンは、これらをアスペルガー症候群の伴侶を持つ者の二次障害として「カサンドラ症候群」と名付けた。「カサンドラ症候群」は病名ではないため、医師の管轄外であり、その状態から長く抜け出せない人がいることも事実である。

SPONSORED