刊行書籍情報
エントロピーをめぐる冒険
初心者のための統計熱力学
いったいエントロピーって何なのでしょう? 教科書には無味乾燥でとっつきにくい数式が並ぶばかりで、こうした疑問に答えてくれません。ならば、人類がどのようにして自然の中に潜むこの「怪物」を発見したのか、どのような必要に迫られ、どのようなプロセスをたどり、どのようにその姿をあぶりだしていったのかを再現し、追体験してみたら、その正体が見えてくるのではないか? これが本書の主旨です。
実はエントロピーに悩んだのは、昔の天才たちも同じでした。あの電磁力学の祖マクスウェルさえも、最初はなかなか理解できなかったのです。本書の主役となる3人の開拓者は、無理解と闘いながら、いかにしてエントロピーという新概念を見いだし、世界のすべてを記述する理論に育て上げ、あらゆる科学技術へ応用する道を開いたのか――
革命後、無残に没落した祖国フランスを憂える一人の青年の決意から、物語は始まります。さあ、時代と国境を超えて、エントロピーをさがす壮大な冒険の旅に出かけましょう。
翻訳書『理系のための口頭発表術』の「イケてる」訳文が大好評を博した著者ならではの「ブルーバックス離れ」したナビゲーションも見ものです。
定価1100円(税込)
ISBN9784062578943
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