刊行書籍情報
占いと中世人
政治・学問・合戦
中世の日本人の日常生活では、占いへの需要が非常に多かったのです。中世の政府である朝廷や幕府には官人の陰陽師たちがおり、祈祷や占いをおこないました。彼らは天文学者でもあり、陰陽師の天文占いは西洋占星術とは異なった中国の占星術を用いたもので、政治的な意味がありました。また、戦国時代には、足利学校を中心に易占いが盛んになり、戦国大名たちは占い師を重用して合戦のタイミングを占わせました。本書では、中世の陰陽師や易占いの世界に潜入し、実際の日常生活、政治の世界、合戦の場で占いがどのように活用されたのかを具体的にみていきます。そして、中世人と現代人に共通する心理を探りながら、なぜ中世社会で占いが重視されたのか、また占いを支えたものは何かを考え、さらに占いの底にある思想・文化もみていきます。
定価814円(税込)
ISBN9784062880893
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